懸魚と六葉

8月から火見櫓の建て方工事が始まり、二階部分には柿渋の塗装が施されていました。この4本の柱が9月のブログでお伝えしました1階から2階まで1本の柱で支えている

通し柱です。

火見櫓の周りには、鎧と言われる板を重ねた外壁になっています。この鎧でさらに建物に重厚感が増し、撮影するのを忘れて思わず見惚れてしまいました。

1階の屋根には瓦を、火見櫓の屋根にはチタンを使用するそうです。まだ足場が組まれているので今回は撮影できませんでしたが、屋根の棟(むね)の端にある鬼瓦は

淡路島にある瓦屋さんに注文して作っていただきました。機会がありましたら鬼瓦の写真も投稿しますね。

そして今回のタイトルの「懸魚と六葉」ですが、懸魚(げぎょ)というのは、屋根の三角に合わさる部分(破風板の下)に取り付けられます。

文字の通り「魚を懸ける」という意味で、水に縁のある魚形の飾りを用いることで火に弱い木造建築を火災から守る火伏せのまじないとしたそうです。

調べましたら懸魚にもいくつか種類があり、火見櫓で使われているのは「梅鉢懸魚」です。見ただけでは抽象化されすぎて魚に見えないですね。

この懸魚の中央に取り付けられるのが六葉です。

こちらが火見櫓で使用する六葉(ろくよう)です。六枚の葉を六角形に模様化したものです。

六葉の中央に見られる突出た部分の形状は、酒樽の栓を模しているとされ、栓を開ければ水が注がれ火から建物を守るという呪術的な意味がこめられているそうです。

こちらの六葉も専門の職人さんに依頼して作っていただいてますが、手作業で造られてると聞いて本当にびっくりです。

火見櫓は、小さい建物ではありますが通し柱、鎧、鬼瓦、懸魚と六葉など、見てほしい箇所がたくさんあります。しかし、見てほしいところが多いほど施工者の苦労もたくさんあります。大工さんをはじめとする職人さん達、元請である当社としても火見櫓は、本当に思い出深い建物になるでしょう。